- 免疫力とともに自然治癒力を高める
免疫の主役である白血球が、大切な免疫機構を維持しています。
鍼灸には、この白血球の増加、遊走速度を上げる効能があります。ですから、自分の持っている治癒力で病気を治し、病気にもかかりにくくなるというわけです。
病気とは、私達が本来持っている抵抗力(免疫力)と病原体(邪気)との戦いです。身体の免疫力(中医学では正気)が強ければ病気にはなりません。逆に、正気が衰えていれば病を引き起こしやすくなります。
紀元前、中国世界最古の医学書「黄帝内経・霊枢」には、どんなに強い暴風雨(病邪)でも大地にしっかりと根が張っている丈夫な樹(正気)は倒れることはない、と身体の正気の重要性を伝えています。
鍼灸の一番の利点は、免疫力とともに人間の本来の自然治癒力を高める療法であるということです。
- 自律神経のバランスを整える
鍼灸は、ストレスをはじめ、様々な要因などで自律神経の失調がおきている身体を調節します。自律神経に支配されている血管運動の促進・抑制、内臓器官の働きの改善など、身体の恒常性を保ちます。そのため、血流がよくなり、冷えも改善されますので、様々な症状が緩和されていきます。
- 痛みを抑える鎮痛効果
身体には、痛みを抑えるエンドルフィン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの鎮痛物質があります。エンドルフィンは、大脳中枢で作られる物質でモルヒネの数百倍の鎮痛効果があるといわれています。
鍼灸は、この鎮痛物質を大脳中枢で産出させる鎮痛作用があります。有名な鍼麻酔も、痛覚だけを消し、他の機能、意識は正常に働くことから、術後の経過も良いため安心して使用できます。